インスリン様成長因子(IGF)とは?

インスリン様成長因子(IGF)とは?

インスリン様成長因子(IGF)はインスリンとよく似た構造のホルモンで、インスリン様成長因子にはインスリン様成長因子1(IGF-1)とインスリン様成長因子2(IGF-2)があります。

この記事ではインスリン様成長因子1(IGF-1)がどうやってできるのか、どのような効果があるのかを解説します。

インスリン様成長因子1(IGF-1)とは?

インスリン様成長因子1(IGF-1)は、おもに肝臓で作られ、活動中の筋肉がさらに多くの燃料を欲するときに放たれるホルモンです。

インスリン様成長因子1(IGF-1)の効果

IGF-1の効果は未知なところがまだまだありますが、今わかっている効果には次のようなものがあります。

  • インスリンと協力してグルコース(ブドウ糖)を細胞に運ぶ
  • 脳では細胞にエネルギーを送り込む作業より、グルコースの量を調節する作業に深く関わっている
  • 海馬※に長期増強を促進する
  • ニューロンの可塑性を高め、ニューロン新生を促す
  • 細胞増殖を促進するためのシグナルを長時間伝達し続ける

※海馬…新しいことを覚えるうえで重要な部位であり、海馬で新しい情報が整理整頓され、その後、大脳皮質にためられていくといわれています。海馬はデリケートな部位でもあり、酸素不足や強いストレスで壊れてしまう性質があります。

終わりに

IGF-1には細胞増殖を促進することから家畜など食資源の成長促進技術の開発に役立つ可能性があることやがん発症に関与することから抗がん剤に関与する可能性も考えられています。

また海馬の長期増強を促すことから認知症に対する効果の可能性もあります。

IGF-1は運動によって増加することができるので、日ごろから運動習慣をつけていくのが大事と言えます。

執筆者:takashi horikawa